ブラジル発 セクシー&キュートな洋服屋の生活裏話 (格安ネットショップもオープン ダンスファッション サルサ ナイトクラブに!) -5ページ目

ブラジルのファミリア2

わたし達は基本的にはあんまりファミリアなフェスタには参加しないのだけど、唯一うちの人のお母さんの妹を中心としたファミリアの集まりには参加したりする。といっても、わたしは、滅多に行かないのだが。


この叔母さんは、旦那さんと三人の息子と住んでいるが、いつ行っても誰かいる。たいていは近所の人で、よく分からないけれど叔母の家が貧しいエリアにあるので叔母の家にたむろっている人は、多分生活が苦しくてご飯もろくに食べれないような人が仕事もないから面倒見のいい叔母の家の手伝いをして昼食を食べさせてもらったりしているように思う。


この叔母の家は、まさに食道楽。だいたい、息子達はみんな成人していてそれなりに働いてるんだからその気になれば、生活レベルを上げるのは簡単なはずなのに常にお金がない。それもこれも、ほぼ毎日のようにBBQをしては、夜中までビールを飲んでおり多少お金を稼いでもあっという間に飲食代となって消えていくのである。そして、叔母の家の晩御飯は夜中の12時にならないと始まらない。。。ということもあって、どんなにお誘いがあってもわたしは夜は出向かないようにしている。


たまにどうしても断れなくって参加すると彼らの胃袋の大きさにびっくりしてしまう。なので、必然的にみんな肉付きもいい。彼らが口を揃えて言うのは「せっかくの人生なんだから美味しいものを食べないと」まぁ、それは理解できるけれど、よくもまぁ、毎日毎日同じ味付けのBBQで飽きないと思う。もちろん、たまに食べるわたしはすごく美味しいと思うけれど、毎日なんて考えられない。。。


ここの息子の一人がたまにうちの仕事を手伝ってくれる事もあり、うちの人はよく叔母の家に出掛けては夜中のBBQに参加している。そして、いつも参加しないわたしにはわざわざお弁当にしてうちの人に持って帰るようにと準備してくれる。こんなこともあって、わたし的には自分の家族や友人がブラジルに遊びに来たらブラジルの家庭料理を味わってもらうために叔母の家に連れて行きたいと常々思っていた。


そして、少し前にわたしの友人が遊びに来た時になんとか時間を見繕って叔母さん家族にもお願いしてお土産持参で訪問して、ブラジル風BBQをご馳走してもらった。肉好きの友人はもちろん大喜び。叔母家族も外国人の訪問と変わったお土産に大喜びで楽しい時間を過ごす事ができた。


これはこれでよかった。。。ところが、ブラジル人的には問題が起こってしまった。


おしゃべり好きなブラジル人だから、わたし達が友人を叔母の家に連れて行ったことは次の日にはファミリア全員が知っていたのだ。で、うちの人の姉は心情穏やかではなかった。自分がファミリアを仕切ってると思ってるからだ。日本人的感覚だと、「わたしの家族でない友人をどうして何の理由もないのに近所でもない義姉の家に紹介に連れていかないと行けないの???」であるが、これが最後だとうちの人に約束させて渋々土曜の忙しいサロンを抜け出して義姉宅へと出掛けた。


行く前に再三の確認の電話があったにもかかわらず、いざ到着しても別に歓迎するでもなく挨拶もなんの感動もないし何もでない。別になにか出せと言っている訳ではない。急に出掛けて行ったならまだしも、何度も電話して確認してくるから「何かあるのかな?」くらいはいくら期待しないわたしでも思う。で、一応お土産らしきものを渡して少し話してサロンを理由に帰ろうとすると、「何か飲むか?」「○○食べるか?」と取り繕うように聞き始めた。当初別に気にしていなかったが、彼女達夫婦は「わざと」歓迎しないというか何も出さずに対応していたらしかった。確かに、たまに用事があって訪問した時には、すぐにうちの人にはビールが出ていたし、わたしにもジュースか何か出ていたので、うちの人は姉夫婦の対応にかなり頭に来ていた。友人に至っては全く「???」の世界であった。。。


それにしても、ファミリアが理解できないわたしとしては、わたし達が叔母の家に先にわたしの友人を連れて行った事がこんなにも大問題だとは思いもしなかった。というのも、義姉夫婦は高級住宅街に住んでいて最近建てたばかりの家。一方、叔母は貧乏な地域の立派とは言えない家。多分、義姉夫婦のプライドが許さなかったのだろう。うちの人曰く、「叔母は小さな頃から母親同然のようにいろいろと面倒を見てくれた人だ」というのに、義姉は、高級住宅街に移っても一度もこの叔母を新築の家には招待していないそうだ。。。けれど、会うとお互い何事もないかのように抱擁して挨拶をかわしている。。。


まぁ、10年以上もブラジルを離れていたうちの人だから、彼の知らない何かが叔母と義姉の間にあったのかもしれないが、個人的にはこういう面倒なことに巻き込まれるのはたくさんである。ということで、どこにも参加したくないわたしです。


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ブラジルのファミリア

ご存知の方も多いと思うが、ラテン系のファミリアの存在は絶大なもので、ブラジルは徹底したファミリア中心の社会である。


「友達の友達はみな友達~!」的な乗りで「親戚の親戚はみなファミリア~!」

という具合で、「親友は従兄弟従妹」という人がほとんどだったりする。


当初、この辺が理解できずに常に家族で行動しようとする内の人の家族に辟易したりしていた。とにかく、どこに行くにも一緒なのである。しかも、5人乗りの車に7人くらい乗車して移動したりする。こういうのは、子供の頃から車酔いして4人家族でゆったりとしか車に乗車したことがなかったわたしにはかなり辛かった。しかも。。。みんな。。。肉付きがいいのである。。。


前にも書いたけれど、お義母さんは、うちの人が20歳の頃に他界しているので、彼の家族というのは、義父、姉、妹、弟、養女の5名であるが、弟を除いてそれぞれが既に結婚しているからその配偶者も加わる。そして、長女に至っては、長女の旦那の両親も加わってくる。なんだか不思議なのだが、クリスマスなど、ファミリアで過ごす時に、女兄弟達はみんな義父の家に配偶者を伴って表れる。事情がありそうだから特に尋ねたりしないが、配偶者側のファミリアに問題があって、そっちには行かないようだった。


そして、ファミリアの集まりを仕切るのは長女となる。彼女は料理も上手で面倒見もいいのでみんなに慕われている。けれど、義父はというと、変わり者のレッテルを貼って歩いているような人で、自分の家でファミリアが集まっても、自分が恋人と忙しかったら誰にも何も言わずに参加しない。気が向いたら参加して人一倍食べるというような人である。けれど、わたしにとっては、こういう「自分勝手」な行動をする義父がいるお陰でかなり救われた気分である。というのも、わたしはもともと「ゴーイングマイウェイ」な性格で、誰かに縛り付けられたり強制されるのが大嫌いなのである。多分、義父の存在がなかったら、わたしの日本人的?行動はファミリアのヒンシュクをかうことは間違いないと思う。お義父さんに感謝(笑)


ところで、うちの人も変わっている。通常はファミリアでの行動を忌み嫌うが、ふとした時には好んで参加したりする。そして、彼のファミリアはそれをよく理解しているから特別強制したりもしない。義父とうちの人を除いたら、彼のファミリアも普通の絆の固いブラジル人のようなので毎日のように会ったり、電話連絡はかかさないようだ。
(つづく)


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ブラジルのドレス

dress

ブラジルで洋服屋を始めるために結構力を入れて製作したのが「フェスタ用のドレス」つまりパーティードレスなわけなのだが、ブラジルで日本と大きく違うと思ったのがドレスの生地。ブラジルで最も使われている生地を「モスリーニ」という。わたしは、もともと日本でアパレル関係に勤めていた訳でもないから、この「モスリーニ」が日本にも存在するのか日本名がどういう名前なのかは不明なのだけれど、たまに日本の生地屋さんを覗いたりした時にも、この記事にはお目にかかれなかったと思う。


「モスリーニ」の特徴は、とにかく「薄い」。少しでも風がふこうもんならヒラヒラヒラ~と飛んで行ってしまうくらい薄い。ドレスに限らず、普段着のトップやスカートにもよく使用されている生地で、この素材の服を着ている女性が歩いていると、ついつい目を奪われる。というのも、なんともそのひらめき具合がセクシーなのだ。


トップに使用されている場合、通常前身ごろは二重になっていて、そうそう透けては見えないけれど、後姿は透け透けでブラのラインは露である。けれど、特別指摘する人も気にする人もいない。まぁ、胸の谷間が「ど~ん」と目の前に来るような洋服を着ていても誰も特別気にしないブラジルならではではあるけれど、若い10代の女の子の谷間には何故か目を奪われてしまうわたしだったりする(笑)


スカートの場合、生地の特徴を生かした裾がヒラヒラ系のスカートの場合が多く、ミニスカートよりもセクシーに見える。


そして、フェスタ用のドレスは、それは華やかなものだ。多分ポルトガルの影響のデザインが多いのか、わたしのイメージするドレスとは一味違った雰囲気のものも多々あって面白い。ブラジルのいいところは、手作りやオーダーメイドを気軽な価格でお願いできる事。もちろん、多少の値ははるが、日本でのオーダーメイドなんかとは比べ物にならないくらい安く作る事が可能である。写真のドレスは洋服屋オープンのために準備したドレス達。どれも丁寧に縫いつけられたビーズのデザインがゴージャス。アメリカに住んでいた時に、欧米人は「不器用」だとおもったけれど、とにかくブラジル人は器用だと思う。人間、お金がないと器用になるのか???


洋服屋をオープンして1年が経過し、めぼしい物はほとんど売れてしまい、そろそろ追加製作しないといけないと思う今日この頃です。写真は、当店で製作したドレスの一部。


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かまど

kama


長らく更新が遅れました。楽しみにして頂いている方々申し訳ありません。


やっと子犬もみんな面倒見の良さそうな方々に買ってもらい、ほっと胸を撫で下ろしています。

ということで、子犬の死でふと涙が流れ落ちる数日でしたがそんなわたしの気持ちを紛らわせてくれたもの。。。


「かまど」


前にうちの改修工事をしている事を書きましたが、この工事の目玉でもあったのが「かまど」を作る事でした。つまり、薪で料理をするための設備。ブラジルは、今でも牧場近辺の古い家では「かまど」を持っていて煮るのに時間の掛かる料理なんかに使用しています。とはいえ、面倒で時間もかかるから最近の若い人達は牧場に住んでいても「かまど」を嫌ってガスコンロを使用しているのが実態。


うちもでき上がったばかりの「かまど」を義父に披露すると、「時代を後退するようなことをしてる」と笑われてしまいましたが、現代の日本に生まれ育ったわたし的には、「かまど」かなり行けてると思っています(笑)


そして、初めて火を入れて思った事。


すごく簡単に火がつく~


湿気の多い日本と違って、ブラジルは雨季でも乾燥しています。そして、今は乾季。木材はカラカラに乾燥してて、ガンガン燃えてくれる。で、自分でも驚くほど上手にご飯は炊けるは、お肉は美味しそうなこげ色をつけて焼けるは、言う事なし!


しかも、かまどで炊いたご飯は、ブラジルのパラパラ飯をもなんだかモチモチにしてくれるし、牛肉のあんまり好きでないわたしでも「美味しい!」と思えるような焼き上がり。特に脂身はガスコンロで焼いたものとは比べ物になりません。


そして、何よりもガス代はかからないし、薪は牧場にいくらでも落ちているからホント、経済的なのです。せっかく辺鄙なブラジルで不自由な生活をしてるんだったら、これくらい徹底したいもの!家の中でキャンプの生活に拍車がかかってます。


そうそう、忘れてはならないのは、現在「冬」のブラジルで暖炉代わりにも活躍する事。うちはシュハスケリアと言う半屋外のキッチンで料理して食事しているので、冬は洗いものとか結構寒い。それが、「かまど」のお陰で洗いものはお湯でできるし、背中はポカポカいい感じです。


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生命について考える

pap


我が家には、5匹のジャーマンシェパードがいる。


ブラジルに移り住んで来た時にゆくゆく防犯になるようにと、オスとメスの子犬を購入して育てていた。オスとメスがいるわけなので当然、半年もするとメスが妊娠して2匹のオスとメスを出産。

我が家で誕生した初めての子犬という事で手放す事ができずにある程度大きくなったら牧場に連れていくという予定で育てていたのだが、情が移ってそのまま飼うことに。


もう、4匹以上は絶対おけないと思っていたけれど、娘犬が最初の出産をした時に一番元気のいいオスを牧場に連れて行った。知らなかったのだが、ジャーマンシェパード種は牛を追うには向いているけれど、小動物を襲う習性があるのだ。牧場管理人に預け、かなり厳しくしつけようとしたけれど、結局その甲斐もなくたくさんのひよこを襲っては食べるので牧場管理人家族に嫌われて我が家に舞い戻って来た。


「もう、4匹以上はおけない。」とわたしはこのオスを売るように言ったのだけれど、結局もたもたしている内に又もや情が移って置くことに。。。


前回のブログで現在我が家の改修工事をしている事を書いたけれど、今回の工事でそうそう簡単にメスが妊娠しないように犬小屋を二つ作ったのだけれど、工事に入る前にすでに2匹のメスは揃って妊娠していた。


約50日前に年長のメスは出産して現在子犬達を売りに出している。子犬の値段はR$100ほどでいつも売っているが(ペットショップでは$R250くらい)、これには訳がある。大切に世話をしてくれると思われる知合いには無償で上げるのだが、やはり、ブラジルで犬にR$100も払う人は可愛がって世話をしてくれると思うからだ。これを無償で誰にでもあげると言ったら、きっとみんな欲しがるだろう。けれど、責任感の方は期待できない。


話しは戻って、わたしとしては娘犬が出産をする前までに母犬の子供達を売ってしまいたかった。というのも、出産したばかりのメスはかなりセンシティブで出産場所の周りを他の犬がうろちょろしようものなら凄い勢いで襲いかかる。成犬達はそのことを承知しているからそうそうは近寄らないのだけれど、出産場所がわたしがうろちょろする流し台に近いため、ついわたしの後をついて来てすごい喧嘩になることもしばしば起こっていた。過去にそういう場面を見ていたので、これが子犬なら大変なことになるかもしれないと危惧していたのだ。


運の悪いことに先週、先々週は連休の関係である程度お金を持っている人達はどこかにバカンスに出掛けて通常だとすぐに売れて行ってしまうはずの子犬がまだ4匹残っていた。



そして、悲劇が昨日起こった。



うっかり娘犬が出産のテリトリーだと線をき引いているところに子犬が入りこんでしまったのだ。一瞬の出来事で、子犬が襲われてわたしが止めに入った時は子犬の体が10cmほど宙に浮いた。

泣いて逃げようとする子犬を捕まえて人間の赤ちゃんのように抱いてあやして、少し気持ちがおさまった後、外傷がないかよくよく見たが特に血も出ていない。うちの人を呼んで子犬を歩かせようとしたが、立つことはできても、腰が抜けたようにヨロヨロして動けない。骨が折れてるようではなかったが、念のために犬猫病院に連れて行きチェックしてもらったが、特に異常はなかった。


取り敢えず、安全な犬小屋の中でぐっすり眠らせることにして、夕方様子を見ているとお昼に食べたものをもどして下痢をしていた。そして、目が恐怖で焦点が合わないでいた。夜、外で寝せるのが心配でわたし達の寝室で寝かせることにした。


子犬を二階に連れていくと、他の犬がいなくて安心したのか、わたし達に甘えてしっぽを振ったり目も無邪気さを取り戻して少しほっとした。


そのまま寝かせていたが、数時間後に目覚めてまた下痢をして吐いた。わたしが処理をしてあげてると、甘えて尻尾を振っていた。子犬がちょっとした環境の変化などで下痢をしたり戻したりするのは、過去にも経験していたから、それほど心配しなかったが、恐怖を取り除いてあげないといけないと思いっきり甘えさせてあげるように努めた。


そして、少し眠った後にいきなりメスがアタックした時と同じような悲鳴を上げて飛び起きてカーテンの中に隠れようとした。抱きかかえてあやしてあげていたが、目がまた恐怖の色に戻ってしまった。


以前、ネットでジャーマンシェパードについていろいろと調べていた時に、この種は心臓が弱くて大きなショックでハートアタックをおこすことがしばしばあると書いてあったのが何度も頭をよぎった。。。


夜も遅くなり、わたし達も床に着き、わたしは脇に眠る子犬が吐き気をもよおしてうんうんうなるのをお腹に手を当てて気にしながうとうとしていると、何時くらいだったのだろうか。。。子犬が苦しそうに吐く息に合わせて「ア~ ア~」と泣き始めた。電気をつけると、水下痢をもらしていた。きれいにふいてあげて抱きかかえた時に。。。



子犬の体全体の力がないことに気づき、子犬が死んで行くのを感じた。。。



子犬はわたしに抱かれると体を伸ばし、硬直状態に入った。。。



なにもしてあげる事はできなかった。ただ、最後に思いっきり抱きしめてあげる事だけがわたしにできる全てだった。



結局、何が原因で死んでしまったのかは分からない。もしかしたら、襲われた時に内臓が傷ついたのかもしれないし、極度の恐怖とストレスから来る心臓発作だったかもしれない。知りたいとも思わない。



襲ったメス犬は自分の子犬を守るための野生の習性だったし、わたし達人間もできる限りの事を尽くしたと思っている。



最終的には、あまりに愛らしい子犬だったから神様が急いで自分の元へと呼び寄せたのだと考えたい。全ての生死は神様の司るもので、最初っから決まっているのだ。ここでいう「神様」とは、一つの表現であり、特別何かの宗教的偶像を指してはいない。少なくとも、神に召された子犬は、もうおびえる事もなければストレスも感じない。先に召された兄弟達ときっと楽しく遊んでいる事だろう。そして、また時が来たらこの世へと産まれてくる事は分かっている。


一つだけ救いだったのは、子犬が死ぬのを母犬が見なかったこと。この母犬はとても繊細で初めて死産を経験した時から憂いの表情をするようになった。犬は数を数える事ができないから、3匹の子犬が残っていて1匹いなくなったことははっきりとは分かっていないが、思い出したかのように、3匹の子犬達の匂いをかいで回っては、襲われた子犬の匂いを探している。犬には、病気の匂いのようなものを嗅ぎ分ける能力があるようだ。


明日、ちょうどうちの人が牧場に行くので、亡くなった子犬は牧場の脇に埋めてもらうことにしている。こういう時には、牧場があって本当によかったと思う。牧場に行く度に会う事ができる。名もない子犬だけれど、わたし達の心の中に永遠に生き続ける事だろう。この子犬に出会えてよかった。この子は、わたし達に大切なことを教えてくれた。もう、2度と同じことはあってはならないと。。。

ブラジルの家 事件簿4

casa


そう、前回の続き。。。


書いてるうちにだんだんとパワーがなくなり続きとさせて頂きました。


駐車スペースには我が家の全ての汚水が合流して敷地外の排水溝へ流れている。


一応、解説しておくと、ブラジルの個建ての家である程度の広さがある場合、家の敷地内にいくつかのマンホールがある。というのも、雨季のブラジルは半端ではないので、このマンホールがなかったら庭が洪水状態になってしまうのである。大雨が降り出して、庭の水位が10cmも超えたら雨の中びしょ濡れになりながら、このマンホールの鉄のふたをこじ開ける羽目になったりするので、子供のいない我が家では、雨季にはマンホールの蓋を常に少しずらしている。


そういうこともあり、雨季には結構敷地内のマンホールの中を覗きこむことがあるのだが、駐車スペースのマンホールは水はけが悪くって、常に汚物が溜まっていて臭いのだ。当初、変なものが詰まっているのかと掃除して、排水溝のパイプに故意に詰められたと思われるスーパーのビニール袋などを取り除いたが、その後も一向に流れはよくならず、なかば諦めていた。


で、今回、犬の汚物を簡単に流せるように駐車スペースにあと一つ排水口を作る事にして分かった事実。。。



排水溝の角度が逆になってるーーーーーーーーーーーーー!!!



つまり、敷地外のマンホールに向かって角度を下げてパイプは敷設していないといけないものが角度を上げているのだった。。。これでは、逆流はしても流れるわけがない。。。


そして、角度がオカシイと思われる約10mものパイプを掘り返して敷設し直し。。。こんな工事、日本で頼んだら何百万単位のお金が飛んでいくでしょう。。。よかった。。。ブラジルで。。。



じゃなくって、日本だとありえないでしょぉぉぉぉ!!!(怒)



もう、全ては手作業、駐車スペースのコンクリートを割る事から穴掘りまで。。。大の男3人掛かりで(あっ、ひとりはうちの人。工事費節約(笑)朝は7時から暗くなるまで12時間労働。3日を要する大工事でした。。。


これで、悪臭はなくなり、きれいに汚水が流れる事を祈る。。。

ブラジルの家 事件簿3

やっと水タンクの掃除も修理もしてシャワーも臭くなくなったけれど。。。今度は別の悪臭が。。。


どうも、排水口が臭いのだ。特にシャワーを浴びるとお湯が排水口に流れ込むのだけど、そうするとマジ臭い。


当初、日本のように配水管がきちんとなってないからかなぁ?なんて思ってみたが、お義父の家でもこんな匂いはしなかった。


そして、ある日の事、寝室の横にある一番頻度の高いトイレの便座が。。。




とれた。。。




前から、どうも座るとゆらゆらするかなぁ。。。とは思っていたけれど、便座が床からはずれてしまった。それで、ひとつ分かった事。便座とその排水口にズレがあって、汚水が床に染み込み、便座の周りのセメントが砂状態になっていた。。。というか、もしかしたら、セメントの作りが悪かったのかもしれない。いずれにしても、最悪のできであったのは確かである。しかも、便座に水を送るパイプが短か過ぎて水漏れをしていたことも分かった。。。


そして、このバスルームから排出される汚水が落ちる部分の外部の排水溝が最悪の作りとなっていて、そこでもセメントがしっかりとしていなく、汚水がきちんと流れなくなっていた。どうりで、熱いシャワーが流れると匂った訳である。。。


もう頭の中を「怒り」さえもよぎらない。。。どんどん頭がブラジル人化していく自分がわかる。。。


「ダメなものはダメ」「できないものはできない」「馬の耳に念仏」「怒るだけエネルギーの無駄」「完璧という言葉の意味が分かっていない」


全ては労働賃金が安すぎるからどうしようもないのである。日本やアメリカのようにある程度の賃金を払って仕事をしてもらうなら、完璧を求める事ができるだろうけれど。。。この町の建設労働者の日当はR$30(約1500円)程度。。。とても完璧は求められない。。。

話しは戻り、トイレの修理をきっかけに、いろいろと我慢に我慢を重ねて来た部分の改修をすることにした。


最も、なんとかしたかったのは、駐車スペース部分の排水口。夜中、5匹の犬をここに放しているので、朝ともなるとたくさんの排出物がある。これを簡単に掃除できるようにしたかった。以前、唯一の排水口からながそうと試みたが、どんなに水を流してもなかなか流れなくて辟易していたのだ。


そして、その理由が明かされたのであった。。。

ブラジルの家 事件簿2

farm


ブラジルの家と日本の家を比べるといつも頭の中に浮かんでくる物語がある。「3匹の子豚」確か、わらの家と木の家、そしてレンガの家。最終的にはレンガの家が頑丈でみんな助かるというストーリーだったと思うが、ブラジルの家はそう。。。レンガの家なのだ。。。


ちなみに、ブラジルの大工さんのことを「ペデレイロ 石工」と呼ぶことからもブラジルの家が石やレンガでできているのが分かる。


基本的には、レンガをコンクリートクリームではさんでいくお菓子みたいな作り方でお金のない人はコンクリート打ちっ放し(こう表現するとなんかカッコイイ)お金のある人は、床を全てタイルや大理石で貼る。お金があるといっても、この国は大理石の需要も供給も多いから日本のような莫大な金額をかけなくても一見ゴージャスなタイル貼り一面の内装ができあがるのだが。。。


この家に移り住んで初めての雨季の出来事。雨季の始まりはたいてい嵐である。たまたまホームセンターのようなところに出掛けていたのだが、あまりの強い風で自動ドアが、まるで暖簾のように内側にぶわ~っと吹き飛んだ。一瞬にしてドアの近くの店員達がドアを押さえたからドア全体が吹き飛ぶことは免れたが、ブラジルの風は半端ではない。そして、次はすごい勢いでヒョウが降って来た。


最初は、ただただびっくりしてその様子を眺めていたが、だんだん自宅が心配になってきたわたし達、ある程度風とヒョウが納まるやいなや自宅へと車を走らせた。


家に到着して庭を見ると、たくさんの瓦が庭に落ちている。犬達が不安そうにシュハスケリア(離れ)からこっちを見て。わたし達を確認すると「恐かったよ~!」という表情で寄って来た。何よりも、瓦が落ちてきて怪我なんかしてなくって安心しつつ、家の中に。


こういう時のうちの人は。。。



頼りない!!!!


彼「頼む。。。二階の様子を見て来て。。。」


で、わたしが上に上がって「ヒェェェェェ~!」と奇声を上げると


彼「なんだ???何が起こってるんだ????」


わたし「あなたも来なさいよ!」


彼「ぼくは、ショックで卒倒したくない!早く言えよ!何が起きてるんだ!(逆切れ)」


わたし「水浸しよ~~~~~~~~!!!」


そう。。。。この家に移って来た時に最初に思った。家の中とベランダの段差がない???

確かに掃除はしやすいが、果たしてこれは正解なのだろうか???



不正解だった。。。。


日本のようなサッシがお金持ちしか買えないこの国では、鉄製の隙間のある窓が普通。そして、掃き出し窓の隙間から大量の雨が一気に家の中へと流れ込んで来ていたのだ。


うちの人は、恐る恐る二階へ上がって来て頭を抱えながら



「この家は欠陥品だ~~~!!!」



と叫んで、「姉の家に様子を見に行ってくる」と出掛けた(逃げた)。。。


で、残されたわたし「(他人の家の心配する暇あったら、うちの心配しろ!というか、掃除手伝いなさいよ!)」と思いつつ、一瞬ムカッとしたが、事件だとちょっとワクワクする変な性格。しかも。。。先日購入したばかりの水も埃も吸い込める掃除機が思う存分試せる機会到来!自分の能天気に感謝しながら、買ったばかりの掃除機の威力をルンルン楽しむわたし♪


その掃除機のお陰で、水浸しの二階はあっという間にドライ完了。


で、後からのこのこ帰って来たうちの人に「すっごく大変だった!」と思いっきり恩を着せるのであった。


ブラジルの出稼ぎ男性達

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うちの人が出稼ぎブラジル人であったから、彼の知り合いはアメリカで出稼ぎしてた人や出稼ぎ中の人が多い。


まず、日系人は三世まで日本への道が簡単に開かれているので、日系人で日本以外で出稼ぎする人はほとんどいないと思う。ドイツも日本と同じような優遇制度があると聞いたことがあるが不明。実際、ブラジル人が一番簡単に出稼ぎに行けるのは、言葉も通じるビザのいらないポルトガル。でも、ポルトガルはそうそう稼げる国ではないから、国境を越えて他のヨーロッパ諸国入りをしてユーロを稼ぐ人が多いと思う。 しかし、実際はできることなら富めるアメリカに出稼ぎに行ける事を願っている人がほとんどのように思われる。


さて、どっかのお国で毎日一生懸命働いているブラジル人は、自国に帰ってきた時の行動が派手である。特に男性は、出稼ぎの国ではそうそうもてないからブラジルに帰って来ると、必ず滞在期間だけのブラジル妻(?)をすぐ様こしらえる。というか、帰って来たら待っていてくれる人もいたりする。以前、会ったうちの人の友人のその場にいた彼女は「彼が帰ってきたのは3年ぶりなのよ~」とか言っていた。。。アツアツベタベタであったが、もちろんその間お互い別の恋人がいるわけで、承知の上の付き合いだ。ひどい場合は、出稼ぎ先のブラジル人の彼女からチェックの電話が頻繁にかかってくる。そういう時のブラジル人男性は大胆にも、電話の向こうの彼女に熱い言葉を送っている。そして、もっと驚くのが、隣に座っている現地妻はそ知らぬ顔を決め込んでいる。こういう時には、うちの人はニヤニヤ見てるが、わたしはなんだか気の毒な気分になる。そういうこともあって、ブラジルでうちの人の出稼ぎの友人達とあまり付き合いたくない。特に、サンフランシスコからの付き合いの人は、出稼ぎ先の彼女も知っていたりするから尚更である。


女性達も心得たもので、噂好きのブラジル人だからどっかから出稼ぎ男性が返って来ると聞きつけると、はりきって接触してくる。なんといっても「ドル」や「ユーロ」を持ち帰ってきている彼らは金払いがいいのである。物価の安いこの国だから、ビール代くらい大盤振る舞いである。そして、晴れて現地妻の地位を得たら行くところ。そう「サロン」である。


恐らく、出稼ぎ先ではやることもないだろうが、ブラジル、ゴイアニアのサロンはマニキュアなんか格安だから、出稼ぎ帰りの男性が現地妻を伴ってやってきて爪の手入れをするのは珍しい光景ではない。そして、現地妻は、ここぞとばかりにヘアのお手入れをして金離れのいい一時的な恋人とナイトクラブへと出掛けるのである。とっても金離れのいい男性の場合、洋服もまとめて買ってくれるのでうちとしては大歓迎である。これが、ある程度年のいったカップルだと娘も同伴である。そして、娘もそういう母の教育で同じ道を歩くようになる。貧しい国はブラジルに限らずこんな状態だと想像する。



チェックに要チェック!(きゃ~おやじギャグ)

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アメリカもチェックを使う社会だけれど、ブラジルも右に同じくである。けれど、個人のチェックはかなり信用できない。サンパウロなんかでは最近チェックでの支払いはほとんどできないんだそうな。でも、このゴイアニアは、まだまだ田舎という事も手伝ってか、通常チェックでの支払いは普通に受けつけている。我がお店も例外ではない。


お店をオープンした当初、仕入れなんかにお店のチェックを使っていたのだけれど、たまに「口座開設してから1年以上経っていないチェックは受けつけません」と強気なお店があった。その度に、うちの人は頭から湯気でも出そうなくらい憤慨していたのだが、お店をオープンして1年が過ぎて来ると手の平返しで、1年経過してないチェックはわたし達も受け取りたくないと考え始めた。


だいたい、この貧乏な何をなくしても痛くも痒くもない国で銀行の信用がなくなって口座が持てなくなったって死ぬわけではない。初めて開いた銀行口座でもらったチェックをたんまり使い果たして口座を持てなくなっても、家族の誰かが次に口座を開ければいいのである。ビッグファミリーブラジルなのだ。


うちもつい、最近、チェックが不渡りになってゴミと化したから、チェック払いに関しては神経を尖らせている。そして昨日の出来事。。。


昨日は、この市の公休日とやらだったからお店開けるのやめようかと思ったが早朝から「縮毛矯正」の問合せの電話が。。。


という事でオープン。


電話のお客様来店。


彼女は多分10代でお母さんと同伴。この女の子、数回「エスコーバ(髪セット)」で来た事あるのだけれど、もともとソフトアフロにパーマ液で髪を軟化させただけのサービスを繰り返したようで「ちりちり」でブローでは到底真っ直ぐにならない爆発状態でアイロンしてもてんでだめだった子。 先日の同じくらいアフロの子が髪の毛さらさらになったのを目撃してさっそくやって来たみたいだった。


テストしたら、まぁ、大丈夫で、値段を尋ねるから


わたし「R$500(約2万)です。」


おばさん「ご、、、ごひゃくーーー!!!」


どうやらこの国での縮毛矯正の価格を知らなかったらしい。。。 他のサロンだとR$1000って言われるくらいかなり手ごわいアフロに量。


わたし「クレジットカード3回払いもVISAならできますよ」


おばさん「マスターしかない。。。チェック30日と60日後払いでダメかしら」


わたし「最初に現金R$100入れてくれたらできますけど」


おばさん「もっと安くならないの。R$400くらいに」


彼女の見掛けたアフロの子はR$400でやってあげたけど、既に9ヵ月前に矯正をやってたところはうねりつつも真っ直ぐに近かったし、髪の量がこの子の半分くらいだった。。。


わたし「現金一括ならやりますけど」 (金利の高いブラジルでは現金払いだと急に安くなるから、必ず値切ろう!)


おばさん「来月の4日チェック一括でどう?」


わたし「今日現金R$100入れてくれればやります」


おばさん「。。。考えてみるわ」


という展開。。。一番危険なパターン。だいたいこのおばさんは一見様。R$500でかなりびびってたのにR$400一括で払えるわけがない。しかも、当初R$100払ってチェック二回分割には頷いて居たのに。。。安くなった上、最初のお金を入れれない。。。チェックがゴミと化す可能性大!!!


ブラジルのサロンは、繁盛しているように見えて、つけやリターンチェックでつぶれるところが多いのだ。日本人をなめるんじゃない!


と、こんな感じ。。。最近はしゃべれないながら、お金の交渉はできるわたし(笑) 上は、でき立ての縮毛矯正の宣伝用の幕。最近日本語がプリントされたシャツなどが流行っているブラジルでは「カタカナ」「ひらがな」「漢字」の三点セットは必需品です♪